ゾウの保全に関わる4団体による実行委員会によろう今年2月22日のキックオフ・シンポジウムから始まった国内象牙市場閉鎖を求める請願署名キャンペーンは5月21日に終了いたしました。この3ヶ月の間、多くの皆様のご協力を頂き5,745筆の署名が集まり、署名と請願書は2名の国会議員の方々を通じて衆議院に提出、正式に受理されました。
国会の会期の都合で請願の採否については審議未了という結果になりましたが、署名活動を通じて日本の象牙売買の問題点が日本中に広く伝えられ、今後の国内象牙市場閉鎖のための機運の高まりが期待され、その意味において大きな第一歩となりました。皆様のご協力に心から感謝申し上げます。
今後も「国内象牙市場の閉鎖を求める実行委員会」として私達NPO「アフリカゾウの涙」を含めた4団体は、引き続きこの課題に取り組んでいきますので、よろしくお願いいたします。
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〜国内象牙市場閉鎖を求める請願署名キャンペーン
実行委員会による活動報告〜
アフリカのゾウは象牙を目的とした密猟により、いまも深刻な危機にさらされています。1989年に国際商業取引は禁じられ、2016年にはワシントン条約(CITES)締約国会議で「国内象牙市場の閉鎖」が勧告されました。日本ではい、それにも関わらず、現在も象牙の販売が許可されており、国際社会から厳しい批判を受けています。2026年には「種の保存法」改正が予定されており、この機会に国内象牙市場閉鎖を実現することが重要です。
この状況を受け、「国内象牙市場閉鎖を請願する実行委員会」は2025年2月から5月にかけて第217回通常国会(2025年1月*~6月)への請願署名キャンペーンを実施しました。その結果、5月27日から29日にかけて立憲民主党・松木けんこう議員より3,211名分の署名、自由民主党・岩田和親議員より2,534名分の署名のある請願書が衆議院事務局に提出され、合計5,745通の署名が衆議院に正式に受理されました。
https://www.shugiin.go.jp/.../itd.../html/seigan/2171780.htm
この国会では、参議院予算委員会・決算委員会で公明党・宮崎勝議員から、衆議院環境委員会で松木議員から関連質疑が行われ、私たちの請願とあわせて、国内象牙市場閉鎖への関心の高まりが国政の場で示されたといえるでしょう。
請願署名活動を通じて、象牙取引問題への社会的認知度が向上し、多くの協力者・団体との絆も深まりました。請願の採否についての審議は、国会の会期の都合により未了となりましたが、今回の請願提出は日本の象牙市場閉鎖に向けた大きな一歩となりました。
今回署名キャンペーンを実施した「国内象牙市場閉鎖を請願する実行委員会」は、今後「国内象牙市場の閉鎖を求める実行委員会」と名称を新たにし、引き続きこの課題に取り組んでいきます。
認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金(JTEF)
認定NPO法人野生生物保全論研究会(JWCS)
認定NPO法人アフリカゾウの涙(TAE)
CITES Japan Youth