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トピックス

2025.12.28 EVENT ドッグユニット マラソラ NO IVORY GENERATION

12/28 アフリカゾウの涙・活動報告会

12/28 滝田明日香・帰国イベント3日目
年の瀬も押し迫る12月28日、「アフリカゾウの涙」の創設者でケニアで野生動物獣医をしている滝田明日香の3年ぶりの帰国イベント3日目の活動報告会を渋谷モンベルで開催しました。

この日は、まずケニアでのここ3年間の滝田の活動実績が報告されました。主な内容としては、ゾウ57頭を捕獲して他の国立公園移動させるケニア野生動物公社(KWS)の大規模プロジェクトへの参加、空から野生動物をカウントする国家規模の調査への参加、個体識別のためクロサイの耳に切り込みを入れたりGPSタグ装着をするため上空からサイを見つけるスポッターパイロットの役割など。

育成したドッグユニットとハンドラーはケニヤ警察に正式に認証され保全のための法的な役割を果たせるまでになりました。
12/28 滝田明日香・帰国イベント3日目
そして、マサイマラでは次世代の野生動物獣医を育成し「アフリカゾウの涙」への支援で購入した麻酔銃や医療器具を残し即戦力の準備もできたところで、17年間勤務したマラ保護区を離れ海岸地域へと拠点を移すという大きな決断についての報告がありました。
大型動物のフィールド緊急獣医としての体力的限界ということも理由のひとつだそうですが、ケニアの沿岸地域は獣医の不在地域なので新たな獣医ユニット結成に挑戦するそうです。

沿岸地域で見られるジンベエザメはその移動については知られていないので、個体識別・衛星トラッキングプロジェクトを立ち上げるそうです。情報がないと保全が出来ない、それが新しいチャレンジの原動力のようです。

ジンベエザメの回りに小さな魚がたくさん集まっている美しい映像を紹介しながら、滝田は陸のゾウも海のジンベエザメも同じように生態系を作り上げる存在だと語る滝田は、マサイマラで学んだことを新たな土地で活かし野生動物保全を続けていきます。

ケニアでの活動報告に続いては、日本のメンバーの昨年から今年にかけてのゾウとサイに関する活動報告がありました。国内象牙市場閉鎖のための請願署名の実行委員会としての活動、例年のアースデイ東京への出展、動物園でのイベント実施などについて手短かに伝えられました。
最後は、滝田への質疑応答の時間で、多くの質問を頂きました。

今年の秋に滝田の「牙なしゾウのレマ」の絵本を元に学芸会で劇を上演してくれた小学校の先生と生徒さんも会場に来てくれて、生徒さんからの「初めてゾウを見たときどう思ったか?」という質問は、「夜だったので灰色の岩のようだった」というのが答えでした。

また。保全活動をしていてよかったことは?という質問には、「治療した野生動物が元気にしているのがわかったとき(普通は治療した野生動物と再会する機会はない)」、やめたくなったことは?という質問には「年をとって反射神経が鈍くなったとき」。この答えには、逞しさの塊のような滝田明日香に親近感を感じた参加者の方もいらしたかもしれません!

この日は「滝田明日香のケニア便り」を長期連載して頂いているビッグイシュー誌の水越編集長も大阪から駆けつけて下さり、報告会の最後に滝田に花束を頂きました。

年末の慌ただしさのなか多くの皆様にいらして頂き有難うございました。

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